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TOP /  おてら通信(ブログ) /  お寺の行事 /  寺庭婦人会の研修会「はじめての塗香作り」

寺庭婦人会の研修会「はじめての塗香作り」

2024.12.03
お寺の行事

冷たい北風とみぞれや雨ばかりの毎日、陰気臭い冬型気候が続くこちら新潟です。

師走に入った12月1日(日)をもって今期の即身仏拝観や寺務所受付が終了しました。

来年春(3月末)までの長~い「冬期休業」が始まったわけですがまだちょっと実感が湧かないです。

(※冬期休業について詳しくはTOPページ「お知らせ」をご覧ください)

 

**

さて、真言宗智山派新潟第一教区寺庭婦人会の『秋の研修会』がコロナ禍で中断して以来

6年ぶりにこの秋に開催されました。

今回の『おてら通信』はこの研修会の事を書きたいと思います。

 

復活の第一弾は大正大学職員で燻物屋香楽認定香司教授の

馬場みゆき先生を東京からお招きしての「初めての塗香作り」!!

私も本当に初めてなのでかなり楽しみにしていた研修会です。

 


(会場のホテルはリニューアルされた新潟駅から徒歩3分のところでした)

 

まずは簡単に塗香の説明を。

塗香と書いて「ずこう」と読みます。

一般的にはあまり聞き慣れない塗香とは何なのでしょう?

塗香は、仏教の御祈祷で使う「お清めの香料」で粉状のお香の事です。

 

とても良い香りのする天然白檀の香料(白檀の木の芯を粉状にしたもの)を中心に、

様々な天然の香料を調合して作ります。

 

塗香の香りはお線香や香炉で焚くお香と似ていますが、

これら加熱するお香とは違いそのままでも上質に香るのが塗香の特徴です。

 

仏教では御祈祷を受ける前に身体を清めるのですがその時に塗香を使います。

左手の薬指の根本にほんの少しつけて

両手ですりすりと揉み込んで熱を加えると香りが強くなり、

その両手の平を胸や体に撫でつけて全体に塗香の香りをまとい身体を清めるのです。

 

そして塗香は仏教の儀式以外にも、

西洋のアロマオイル(精油)と同じように日常生活でも使うことができます。

 

精油と同じで塗香もただの良い香りというだけではなく、

身に着ける香料によって暑さをしのいだり心身をリラックスさせたりなどの効果があるのです。

 


(挨拶をする会長さんと講師の馬場先生)

 

こんな感じでまずは塗香の基本「『お香の講義』が始まりました。

 

★お香の歴史

「お香」のルーツは2500年前にインドの仏教とともに始まりました。

日本には1500年前の飛鳥時代に仏を供養するものとして中国から伝わり、

当初は「龍脳(りゅうのう)」などの単品香料を袋に入れて使われていたそうです。

 


(最古のお香「龍脳」。結晶を粉にしたもの。防虫効果あり)

 

この龍脳はどんな塗香にも必ず入れる香料だそうですがかなり強烈な匂いでした。

 

**

奈良時代~平安時代になると貴族の間でお香は定着。

単品香料ではなく様々な香料を調合して使われるようになりました。

 

身に着ける「香袋」、

家の柱に掛ける「掛香(かけこう)」、

被服の防虫や芳香の「衣被香(えびこう)」など。

香りの強いものを「魔除け・邪除け」としても使用しました。

 


(先生私物。当時を再現して作った縁起が良いとされた蝉(セミ)型の「掛香」)

 

*
戦国時代になると、お香は「上級武士(男性)の身だしなみ」として

出陣の時に匂い袋を兜の裏側に忍ばせて使うようになります。

これは『追風用意』と呼ばれました。

ちなみに戦国武将たちに大人気だった香りが「丁子(ちょうじ)」だそうです。

 

*
戦のない江戸時代になると今度は「婦女子のたしなみ」としても広く普及、

香料の調合や心得などの教養書も出回り、

男女問わず匂い袋が多く用いられて生活に密着したものとなりました。

現在の形の「お線香」が出来たのも江戸時代です。

 

*
さまざまな調合でさまざまな香りがあるお香ですが

香料で一番といっても良いくらい有名なのが高価な白檀です(インド産が最上級)。

この白檀と同じく高価な天然香料が樹脂でできた「沈香(じんこう)」です。

 


(先生私物のXSサイズの卵くらいの大きさの沈香。これで20万円だそうです)

 

西生寺でも行事や来客のある時には庫裡の床の間の香炉でこの沈香の香を焚きます。

落ち着きのある辛めでスパイシーな沈香の香りは私もとっても好きな香りです♡

 

**

そしていよいよ初めての『塗香作り』スタートです!

 


(塗香作りキット。計量スプーンや混ぜ混ぜ用の木のスプーン、入れ物)

 

調合するために用意された香料(粉状)は全て天然素材です。

 

 

各種香料の産地や効能の説明書もいただきました。

 


(各香料の説明)

 

大きく2つに分けた用途(仏事で使用orオシャレで使用)を各自決めたあとは、

先生の「調合表」を見ながら軽量スプーンを使って調合していきます。

今回は‶白檀系‶と‶沈香系‶の2種類の塗香を作ります。

 

 

 

 

1種類入れたらしっかりと混ぜて香りの変化を楽しみます。

 


(白檀と龍脳を入れたところ。しっかり混ぜます)

 

次々と順番に香料を投入。

 

カレーのスパイスでおなじみの戦国武将にも人気だった「丁子(クローブ)」

お菓子やパンでおなじみの「桂皮(シナモン)」

中華の煮込み料理でおなじみの「大ウイキョウ(八角、スターアニス)」

お料理に関する香料も次々と投入~~

 

 

会場は中華料理屋さんみたいな香りでいっぱい~~

 

その他にも、、、

女性が好きな香りという爽やかでハッカのような香りの「甘松(かんしょう)」や、

フェロモン系で「足の匂い」みたいな賛否が分かれるという香料も

(???名前忘れた)なぜか我ら寺庭の皆さんには人気でした~笑。

 

水を飲んで香料(というか龍脳が強烈)でおかしくなった鼻や口の中を浄化しながら

1時間以上かけて2種類の「塗香」がようやく出来上がりました。

 


(私の作った塗香。左が「白檀系」、右が「沈香系」です)

 

寺庭の皆さんはわりと真面目に先生の調合表を見て「すりきり1杯」とかメモをとりながら調合していましたが、

私は性格上そういうのが無理で自分の勘(=鼻👃くんくん)を頼りにかなりアバウトに作りました。

同じ調合でも作り手が違うと完成した香りはさまざまに違うそうで

世界にひとつの香り、世界にひとつの塗香です。

 

 

完成した塗香の一部を先生が和紙の小袋に入れてパウチしてくれました。

さっそく「匂い袋」としてお財布にin~!

 

 

お洋服のポケット、お財布、便箋箱に入れて香りを移したり…と

「和の香り」を楽しむのも良いですね。

 

**

『お香の講義』も『塗香作り体験』も何もかもが初めてだった今回の研修会。

日常を忘れ「奥深いお香の世界」にどっぷりひたった秋の1日でした。

馬場先生、寺庭婦人会の会長さん、皆さん本当にありがとうございました。

とっても楽しかったです。

 

あ、私の「鼻👃くん」で作った塗香は

住職の夫が香りを気に入りさっそく仏事で使用しています。

境内の紅葉と冬支度2024
今年も1年間ありがとうございました。

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